山本恵子(60歳・東京都)
小学校の教員として勤めて30年になります。
その間、「支え合い」をテーマに掲げて学級づくりに努めてきました。毎年、子供たちが互いに励まし合いながら成長していく姿を目の当たりにし、大きな喜びを感じています。
いまでは経験を重ね、若い教員を指導することもたびたびあります。ところが最近では、オンライン授業や新しい機材が導入され、こちらが教えてもらうことも少なくありません。そのたびに、人はいつも支え合って生きているんだと感じます。
振り返ると、教会で生まれた私は、家族だけでなく、多くの信者さんに温かく見守られながら育ちました。
また、手話サークルに所属していた大学時代に、聴覚障害のある人と関わる中で、彼らの小さなことにも感謝する姿や明るく前向きな生き方から大きな学びを得ました。
さらに、教育実習では「お互いの良い点を探す」という課題に、力を合わせて取り組む児童の姿に感銘を受けました。そうした経験が、教員生活の原点になっています。
これからも子供たちに、互いに立て合いたすけ合う“支え合い”の精神の大切さを伝えていきたいと思います。