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昔ながらの手植えで農作業に勤しみ、教えを味わう――。恒例の本部「田植え」は6月23日、天理高校農事部杣之内農場で行われた。
当日午前、中山はるえ様、大亮様ご夫妻が田んぼへ。本部在籍者や天理高校職員、農事部の生徒ら160人が1万5000株の苗を15アールの田に植えつけた。
この伝統行事は、「おふでさき」「みかぐらうた」などの原典に見られる、農事にたとえて説かれた教理の内容を深く理解しようという、中山正善・二代真柱様の思いから始まった。昭和12年、二代真柱様が、幼少であった中山善衞・三代真柱様を伴って田植えをされて以後、連綿と続いている。
昭和32年の本部「田植え」の様子。笠をかぶり、手植えで農作業に勤しむ
現在、本部「田植え」の準備は農事部の生徒によって行われている。田を耕して水を張り、代掻き、畔の除草を終えたら、田植えをする際の基準となる苗を植える。田植え前日には苗床で育てた苗の根を洗って泥を落とし、手植えしやすいよう丁寧に一本一本ほぐして130本ずつの束にする。田植え後も、水の管理や除草など、生徒たちが手作業で丹精を続けていく。
農事を通して教えを心に治める場として受け継がれる親里の”初夏の風物詩”。大切に育てられた苗は、火水風のご守護により、秋に豊かな実りをもたらす。