天理時報オンライン

新しい一歩を踏み出す人に


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「春はあけぼの」。平安時代の女流作家・清少納言は、春の最も趣深い刻として夜明けを挙げました。新しい一日に、どんなことが起こるか、どんな人と出会うか。そういうときめきは、まさしく新しいものが芽吹く春とよく重なります。

一方、この時季、新しく変わることへの不安を抱えている人もいるでしょう。心配が高じて胸が押しつぶされそうになる経験は誰しもあるもの。一歩を踏み出す足がすくみがちな人に、祈りを込めて「がんばってね」と声をかけたくなります。

こういうとき、場合によって無責任な響きにも聞こえてしまう「がんばってね」を、筆者は「がんばってるね」と言い換えることにしています。一文字違いで、普段の頑張りを認めることのできる魔法の言葉です。相手を思い、幸せを祈る気持ちは、言葉にこもる言霊として、ちゃんと伝わるはずです。

 最後に、あなたにも。「今日も、がんばってますね」

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