白髪に悩む私と息子の“思いきり” – 小さな灯り 2
2026・7/8号を見る
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教祖140年祭活動中、御用はなんでもさせていただこうと心を定めました。幾度かお話へ行くことになり、そのたびに内容を考えては四苦八苦しました。ふと気がつくと、白髪がちらほら。「そろそろ染めないとな」と思うものの、美容院代も、なかなかの出費です。
年祭を終え、少し自由になるお小遣いがあればと思い、主人に相談しました。「ちょっとだけバイトしてもいいかな?」。「いいんじゃない」と、呆れ顔の主人。早速、スマホで得意なマッサージの仕事先を探し、必要事項を入力して、あとは応募ボタンを押すだけ。でも、なかなか押せません。嫁ぐ日に父から言われた言葉が頭をよぎるのです。
「世上働きはせず、御用のうえに精いっぱい苦労させてもらえ」
ちょうどそのとき、電話が鳴りました。道友社からエッセーの依頼です。不思議とほっとしました。「ああ、教祖が止めてくださった」。そんなふうに感じました。
けれど、何を書けばいいのか分かりません。しばらく考えて、息子のことを書くことにしました。
息子が大学生活を終えようとするころ、長男としての自覚を持ちながらも「就職したい」と率直な思いを話してくれました。私は、就職する前に一度、お道の御用に伏せ込んでほしいと思うものの、その思いを通すことの難しさも感じました。親としてできることは、神様にお願いすることだけでした。
その後、息子は自分なりに考えを重ねた末、道のうえに通ることを決めました。そのときの息子の顔は、心なしか晴れ晴れとしていたように見えました。
先日、一年間の大教会での青年づとめを終えて教会に戻ってきた息子。「久しぶりに美容室へ行ってくる」と出かけ、数時間後に帰ってきたその姿を見て、思わず目を疑いました。息子の髪が、金髪になっていたのです。
白髪にあれこれ悩む私と、思いきって金髪にした息子。「こういう“思いきり”もあるのだな」と、思わず笑ってしまいました。そして、「あれこれと思いを巡らせるのではなく、神様におもたれしよう」。そんな気持ちになりました。
「このエッセーで、少しでも皆さんの心の凝りをほぐすきっかけになればなあ」。そんな思いで書かせていただきました。どこかに「あわよくば」という気持ちがまだ顔をのぞかせるのも、正直な私です。
是則ちなみ・小倉分教会長夫人










