「ご褒美を頂いた」年祭翌日の出来事 – 新連載 小さな灯り 1
2026・6/3号を見る
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あの日の出来事を、いまも折にふれて思い出します。
1月26日、教祖140年祭に多くの信者さんと共に参拝し、その日の船で帰るため、マイクロバス5台で港へ向かいました。ところがその道中、1台目のバスが高速道路のトンネルに入った直後に渋滞に巻き込まれ、動かなくなってしまったのです。どうやら、前方で複数の車が絡む玉突き事故が発生したばかりとのことでした。
それから約4時間、バスの中で身動きも取れず、簡易トイレが配られるような状況に。「今日中に帰れるやろか」「明日の仕事に間に合うかな」などと、次々と不安の声が上がってきました。
そんななか、一人のご婦人が、「良かったねえ、事故に巻き込まれなくて。誰一人けがもしていない。本当に有り難い」とつぶやきました。そのひと言で車内に張り詰めていた空気がふっとほぐれ、それ以降、互いに声をかけ合い、励まし合う声が飛び交うようになりました。
やがて通行止めは解除されましたが、船の時間には間に合わず、一同は詰所に戻ることになりました。長時間座り続けたことで足腰が固まり、「よいしょ、よいしょ」と声を出しながらバスを降りる高齢の方々。その中のお一人が涙をにじませながら、こうおっしゃいました。
「有り難いなあ。ひと月に二度もおぢば帰りさせてもろうた」
地元に戻れなかったことを嘆くのではなく、もう一度おぢばに帰れたことを喜んでおられる姿に、胸を打たれました。
思いがけずもう一日、おぢばでゆっくり過ごせることになり、あのバスで真っ先に喜びを口にされたご婦人は、お墓地参拝へと向かわれました。
すると、ちょうど参拝に来られていた真柱様ご家族にお会いし、声をかけていただいたそうです。昨夜の出来事をお話しすると、「それは大変でしたね。ご苦労さまでした」と、温かな言葉をかけてくださったとのこと。ご婦人は「大きなご褒美を頂いた」と、満面の笑みで話してくれました。
どんな出来事も喜びに変えていく。心の向きの変え方次第で、さらに大きな喜びへとつながっていく。信者さんの姿を通して、あらためて学ばせていただく年祭となりました。
是則ちなみ・小倉分教会長夫人










