台風2号の豪雨被災地へ – 災害救援ひのきしん隊
2023・6/21号を見る
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台風2号の影響で2日から3日朝にかけて全国的に降り続いた大雨により、埼玉県の東南部では、3,128軒の民家が床上・床下浸水などの被害に見舞われた。
こうしたなか、災害救援ひのきしん隊(=災救隊、橋本武長本部長)埼玉教区隊(坂口祥彦隊長)は6日、坂口隊長が越谷市社会福祉協議会(=社協)と吉川市社協の職員らと共に現地を視察。被災地域から多数のニーズが挙がったことで、両市からの出動要請を受け、6月8日から11日にかけての出動を決めた。
埼玉教区隊の隊員たちは初日、床下浸水の被害に見舞われた越谷市内の新興住宅地へ出動。家屋の床下に入り込んだ雨水を除く作業に当たった。
隊員たちは、被災住民の要望を聞いたうえで、床板を傷つけないように実施。まず、剥がれ落ちた床下の断熱材を搬出した。この後、ポンプを使用して雨水を家屋の外へ排出し、残った雨水は水掃除機で取り除いた。さらに、湿気によるカビの繁殖を防ぐため、残った水気を手作業で丹念に拭き取った。
同隊は、二日目以降も同市内で救援活動を展開したほか、吉川市内の被災家屋でも家財道具の搬出などに尽力。4日間にわたり計18軒で水出し作業に従事。延べ86人が出動した。
坂口隊長は「水出し作業を行った住宅に住む女性が、『助けられた私が、今度はボランティアをして誰かをたすけたい』とおっしゃられた。災救隊の姿を通じて、お道の精神が確かに周囲に伝わっていると実感した」と語った。
教友有志も各地で救援活動
一方、和歌山県では、梅雨前線と台風による大雨の影響で多数の河川が氾濫した。
災救隊和歌山教区隊(山田記義隊長)の教友有志は、6月4日から8日にかけて、海南市と紀美野町の床上浸水した民家で、畳や”災害ごみ”の運搬、側溝に堆積した汚泥の搬出作業などを実施。延べ65人が力を尽くした。
また、豪雨によって道路の寸断や浸水被害などに見舞われた静岡県では、災救隊静岡教区隊(山口志朗隊長)の教友有志が、6日から13日にかけて、磐田市と沼津市の被災民家17軒へ。民家の敷地の汚泥搬出や”災害ごみ”の運搬、床下清掃などに延べ38人が従事した。
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既報の通り、石川県珠洲市内で救援活動に従事してきた災救隊石川教区隊(忠谷眞一郎隊長)は、引き続き6月9日から11日にかけて第3次隊が出動。隊員たちは、同市内の古民家で”災害ごみ”の搬出やブルーシート張りに汗を流した。
なお11日までの3日間で、延べ38人が出動した。