きりしたん研究者が天理大学で発表 – 天理きりしたんシンポジウム
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「天理きりしたんシンポジウム――きりしたんの受容と排除の歴史過程を考える」(主催=天理大人文学部宗教学科、共催=キリシタン文化研究会)が5月30、31の両日、天理大学を会場に開催された。国内在住のきりしたん研究者60人が参集し、天理図書館に所蔵されているきりしたん版などの貴重書を閲覧したほか、2日間にわたって研究発表を行った。
きりしたん版とは、16世紀末から17世紀初めにかけて、イエズス会が主に日本で刊行した書籍の通称である。
ところが、江戸幕府の「きりしたん追放令」によって印刷が禁止され、残った書籍も処分されたため、現存するのは30種余り。天理図書館に所蔵されている国字「きりしたん版」6種7点が、国の重要文化財に指定されている。
海外布教師の養成が文献収集のきっかけ
初日、天理図書館講堂でシンポジウムが開かれた。キリシタン文化研究会の川村信三会長の開会あいさつに続いて、三濱靖和・同館館長が「天理図書館の文化的価値」と題して講演した。
初めに、同館の所蔵する国宝や重要文化財に指定された貴重な資料、国の登録有形文化財となっている同館の建物を紹介。それぞれが持つ文化的価値について解説した。
次に、同館が天理教の海外布教師を養成する天理外国語学校の中で始まったことを踏まえ、創設者である中山正善・二代真柱様の図書文献の収集方針は、「宗教に関するものとオリジナルのものを集めることだった」と説明。それらは、教理理解を深める参考書と布教伝道のための参考書に大別されるとして、後者はきりしたん文献が中心であると述べた。
そのうえで、特にきりしたん文献の収集については「海外布教師養成のため、異文化伝道の先例として、キリスト教、とりわけ近世日本のカトリック布教に学ぶ必要があった」と語った。
最後に三濱館長は、同館が所蔵するきりしたん版を順に紹介したうえで、今後も文化的価値の高い建物と史料の双方を活用していきたいと述べた。
続いて、同館が所蔵するきりしたん版などの貴重書の特別展示が行われた。
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この後、会場を同大研究棟へ移し、2日間で12人の研究者が、それぞれの研究領域からきりしたんの受容と排除の歴史過程について発表。活発な議論が交わされた。
川村会長は「貴重な書籍を多く所蔵する天理大学を会場に、大勢の研究者が集ったことは意義深い。これからも天理大学と協力し、より充実した研究を進めていきたい」と話した。
天理大宗教学科の東馬場郁生教授は「これからも、二代真柱様が収集されたさまざまな史料の価値を再確認し、それらを活用した研究が一層進むことを期待したい」と話している。










