「日米同盟の深化」とは何か – 手嶋龍一のグローバルアイ20
岸田総理はワシントンでの日米首脳会談で、力による攻勢を強める中国を念頭に、敵基地へのミサイル攻撃の能力を保有するなど日本の防衛力を飛躍的に高める方針を伝えた。対するバイデン大統領は、岸田政権が訪米に先・・・
岸田総理はワシントンでの日米首脳会談で、力による攻勢を強める中国を念頭に、敵基地へのミサイル攻撃の能力を保有するなど日本の防衛力を飛躍的に高める方針を伝えた。対するバイデン大統領は、岸田政権が訪米に先・・・
“共和党のブッシュ”対“民主党のゴア”の対決は、米史上稀に見る激戦となった。フロリダ州の開票結果で次の大統領が決まるのだが、票差はまさしく髪の毛一本。裁定は最高裁に持ち込まれた。投票から1カ月、ゴア氏・・・
ウクライナの大地に砲声が轟き渡って早や8カ月が経った。開戦当初は、首都キーウは間もなく陥落すると多くの軍事専門家が予測していた。だが、プロフェッショナルの見通しは外れ、戦いは長期に及んだまま互いの犠牲・・・
久々に天理市を訪れて、コラム「手嶋龍一のグローバルアイ」を読み、感想を寄せてくださる方々と「危機の時代をいかに生き抜き、日本はどんな役割を果たすべきか」について直に語りかける機会を得た。会場に来られな・・・
ウクライナの戦いが始まってすでに半年。われわれにとって「プーチンの戦争」の最も苦い教訓は何か――そう問われれば、迷わず「21世紀のいまも人類は、核戦争の脅威のただなかにいる現実を突きつけられたことだ」・・・
凶弾に斃れた安倍晋三元総理の国葬が9月27日に行われることが閣議で決まった。吉田茂氏以来、国家が費用のすべてを負担して葬儀を営むのは久々である。中国が力による攻勢を強めるなか、東アジアの要衝、ニッポン・・・
ロシアのプーチン大統領が対ウクライナ国境を侵すよう精鋭部隊に命じてから、戦いは遂に100日を超えてしまった。ウクライナ東部のドンバス地方を中心に繰り広げられる戦闘は、子供や女性を巻き込んで、いまも多く・・・
沖縄の施政権が日本に返還されて半世紀が経った。アジア・太平洋戦争に敗れながら、交渉によって沖縄を取り戻す――戦後の日本外交は、前例のない大仕事を成し遂げた。だが、その沖縄はいまも在日米軍基地の大半を引・・・
「プーチンの戦争」を前に国際連合は立ちすくみ、為す術を知らないように映る。ウクライナの要衝マリウポリの製鉄所の地下壕にはいまも多くの市民が立て籠もり、子供たちや女性が砲弾の脅威にさらされている。集団虐・・・
いまもこうしている瞬間にも遥かウクライナの地で大量の殺戮が繰り広げられている。罪なき子供たち、妊産婦、お年寄りが、ロシア軍の砲弾に倒れつつある。すでに数百万人が祖国を逃れてポーランドなど周辺の国々に身・・・
北京オリンピックのスキー会場の山々を覆っている真っ白な雪。テレビ中継で見る限りはじつに美しい真冬の風景だった。だが、それは人工で降らせた雪である。そう“フェイクの新雪”なのである。ザラついた感触だった・・・
東京とワシントンを結ぶ安全保障同盟は、半世紀を超えて太平洋の波を穏やかにしてきた。だが、太平洋同盟の効力が次の半世紀も同じように続く保証など何処にもない。1月21日にオンラインで実施された岸田総理とバ・・・
2022年は、波乱の予感に満ちて幕を開けようとしている―――。国際政局の行方を読むことを責務としている筆者のような者がそう断じた年は、意外にも何事もなく過ぎ去ることがある。そうあってほしいと心から願っ・・・
中国にあっては時々の権力者が歴史を綴ってきた。現代とて例外ではない。毛沢東は大長征を経て延安に根拠地を築き、ついに抗日戦に勝利した。中国共産党は1945年に「歴史決議」を採択し、毛沢東路線の正しさを宣・・・
政治指導者の見立てほど難しいものはない。たとえ権力の絶頂にあって国民から熱狂的に支持されていても、時が過ぎてみると誰にも顧みられないひともいる。政治のリーダーを選ぶ側も、選ばれる側も、やがて歴史の厳し・・・
この年の秋は「海洋強国」を呼号する中国を封じる包囲網が相次いで出現した――後世の歴史に2021年の9月は、そう記されることになるだろう。 まず9月なかば、アメリカ・イギリス・オーストラリアは、新たな三・・・
あの未明にかかってきた電話は、いまも鮮明に憶えている。アフガニスタンの首都カブールに多国籍軍が突入しつつあり、あと5分後に生放送を――。ワシントン支局前のホテルで仮眠をとっていた筆者は、とっさにベッド・・・
『銀河鉄道の夜』――この作品が生まれた岩手県花巻は、宮沢賢治と大谷翔平のふるさとだ。花巻東高校から日本ハム・ファイターズを経てメジャーリーグ、エンゼルス入りした大谷翔平はいま、日米の少年少女にとって憧・・・
コロナ禍に遭遇したニッポンは、国家システムを十分に機能させ立ち向かっていない――前回のコラムで、そう指摘した。欧米の先進国にはいま、コロナ・ワクチンが大量に溢れつつある。米英両国は、途上国向けにワクチ・・・
「昨年度だけで幹部職員が30人もやめていきました。新年度になっても若手の退職申し出が止まらない。先ほどまで皆で説得に努めていたのですが……」 大学院で指導した教え子の結婚式で隣り合った巨大官庁の官房長・・・