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北海道教区函館支部雅楽部「雅朋会」(水島弘司会長)は昨年11月10日、函館市民会館で行われた第65回「北海道音楽教育研究大会函館・道南大会」(主催=北海道音楽教育連盟、北海道高等学校音楽教育研究会)で、雅楽のワークショップを実施した。
以前から函館市内の小中学校の児童・生徒を対象に雅楽の指導に当たってきた同会。平成21年、同会の活動を知った函館市文化団体協議会から要請を受け、市内の小中学校へ出向いて、児童・生徒に雅楽の体験をさせる「アウトリーチ授業」をスタート。以来14年にわたり、地域の音楽教育に貢献してきた。
こうしたなか、昨年4月、同大会事務局の依頼により、音楽教育に携わる教員を対象に雅楽ワークショップを開くことになった。
楽しみながら学ぶ
当日は、全道の小中学校と高校から30人の教員が参加した。
ワークショップでは、始めに雅朋会のメンバーが雅楽の歴史について紹介。続いて、『平調音取』『越殿楽』を披露した。
さらに、擬音化した曲の旋律を声に出して歌う「唱歌」を実演したうえで、雅楽の習得には楽器を持つ前に旋律を歌って覚えることが大切、と説明した。
この後、各楽器の解説に続いて、参加者たちが実際に手に取って演奏。雅朋会のメンバーがサポートしながら、普段触れる機会がほとんどない雅楽器を体験した。
水島会長(64歳・園生分教会長・函館市)は「参加者の皆さんに、楽しみながら学んでもらうことができて良かった。小中学校での授業の際には、互いに息を合わせ、心をそろえる姿勢を大切にするよう伝えている。こうした機会が、たとえ直接的ではなくとも、地域へのにをいがけにつながると信じて、今後も活動を続けたい」と語った。
(北海道・大山社友情報提供)