天理時報オンライン

何でも喜べるようになるには身近な家族を褒めることから


夏目漱石の小説「虞美人草」に、「ある人は十銭をもって一円の十分一と解釈し、ある人は十銭をもって一銭の十倍と解釈すと。同じ言葉が人によって高くも低くもなる」という一節があります。

同じ事柄でも、それをどう受け取るかは、一人ひとりの置かれている状況や持っている価値観によって変わってきます。また、そこには性格も大きく関係しているでしょう。

何を見ても、悪いところを探して文句ばかり言う人もいれば、良いところだけを見て喜ぶ人もいます。どちらが良いかは言うまでもありませんが、そうなりたいと思っても、なかなかなれるものではありません。

人に対しても、自分が優位に立ちたいという意識がつい働いて、相手の欠点を探してしまいがちです。そこでまず、身近な家族の良いところを見つけて、褒めることを心がけてはどうでしょうか。続けるうちに周囲が明るくなり、あなた自身が変わっていくのを、家族が教えてくれることでしょう。