天理時報オンライン

お守りは頂けますか?- 身近で聞いた素朴な問いにWAKUさんがお答えします


イラスト/なんばなつこ

いつも『人間いきいき通信』をお届けしているお宅のご婦人から、「今度、孫が大学受験なのですが、天理教でもお守りを頂けますか?」と尋ねられました。

天理教の「おまもり」は、世間一般の合格祈願、商売繁盛といったお守りとは少し違います。親里へ帰ってきて願い出る者に、人類のふるさとである「ぢば」へ帰った証拠として渡されるところから、「証拠守り」とも呼ばれます。

天理教教祖・中山みき様は、お姿をかくされてのちも元の屋敷にお住まいになり、世界たすけのうえにお働きくだされています。そのご存命の教祖がお召しになった赤い着物を、小さく裁ったものをお下げいただくのです。ですから、頂くに当たっては、まずは教祖の教えを心に治めることが肝心です。「心の守りが身の守り」といわれるように、教えを守って通るからこそ、大難は小難に、小難は無難にご守護いただき、生涯にわたって、わが身を守ってくださるのです。

いつも感謝の心を忘れず、人に喜んでもらえるよう、たすかってもらえるよう、との明るい心で暮らすことが大切です。自分さえ良ければ人はどうでもいい、というような自分中心の暗い心では、十分なご守護を頂けません。

大学受験についても、自分さえ受かればよいというのではなく、同じ受験生に対して、日ごろの勉強が十分にできるように、支障なく実力が発揮できるように、と願うような心持ちで臨むことが大切でしょう。

このおまもりは、机の引き出しにしまっておいたり、鞄にぶら下げたりするのではなく、肌身離さず身につけておくものです。

私も、子供のころに頂いたおまもりを、入浴などのとき以外、常に身につけさせてもらっています。


西村和久(天理教一筋分教会長)